給湯器をつけっぱなしにすると、電気代やガス代はどうなるのか気になりますね。給湯器本体が壊れることがないのか、寿命に影響するのかなども、不安に感じている方もいることでしょう。
日常的に給湯器をつけっぱなしにしている方はもちろん、毎日オンオフを切り替えている方もいると思いますが、今回は給湯器をつけっぱなしにしたほうがいいのか、切り替えたほうがいいのかについて解説します。
給湯器のコンセントを抜くことについても触れるので、給湯器の扱いに不安がある方はぜひ最後まで目を通してくださいね。
給湯器はつけっぱなしにするもの?都度オン・オフどっちが正解?
給湯器はつけっぱなしにするものなのか、使うたびにオン・オフを切り替えるのがいいのか、気になっている方もいることでしょう。結論から言うと、つけっぱなしにしていても特に問題はなく、つけっぱなしにしたことで故障につながることや、給湯器の寿命を早めるようなことはありません。
給湯器をつけっぱなしにするメリット・デメリット
給湯器をつけっぱなしにしても特に問題はありませんが、つけっぱなしにすることでメリットやデメリットがあります。
<メリット>
・使用するたびにスイッチ操作の手間を省ける
・自動機能が作動しているのですぐにお湯を使える
・凍結のリスクを軽減できる
<デメリット>
・待機電力がかかる
給湯器をつけっぱなしにすると、お湯がすぐに使えたり、凍結のリスクを軽減できたりとメリットがあります。一方で、ガス代はかかりませんが待機電力がかかります。
しかし、待機電力は年間でもワンコイン程度であり、つけっぱなしにすることですぐにお湯が使えるなど、日常生活では大きな負担はないといえるでしょう。むしろ生活の利便性が向上すると考えても問題ありません。
給湯器をつけっぱなしにした場合の電気代・ガス代はいくら?
2024年2月現在の東京電力の電力量料金を参考にすると、~300kWhまでの単価は36.6円です。1日のうち3時間ほど給湯器を使用し、21時間は待機している場合で計算してみましょう。(つけっぱなしの状態の方が2Wほど待機中よりも消費電力が高くなります。)
2W÷1,000×36.6円×21時間×30日=46.116
となり、給湯器をつけっぱなしにしたときの1ヶ月あたりの電気代は約46円になります。年間を通しても約552円となり、電気代が大幅に高くなるということはありません。
参考:平成24年度エネルギー使用合理化促進基盤整備事業(待機時消費電力調査)報告書概要
また、ガス代はお湯を使えばかかりますが、給湯器をつけっぱなしにしているだけではかかりません。
給湯器のつけっぱなしはどうなる?危ない?火事のリスクは?
先にも述べたように、給湯器はつけっぱなしでも問題ありません。しかし、中には給湯器の故障のリスクや火災の原因になる場合があります。ここでは、給湯器をつけっぱなしにする際のリスクを見ていきましょう。
製造後10年以上の古い給湯器は故障やトラブルの可能性あり
給湯器の寿命はおおむね10年程度と言われており、製造後10年以上の給湯器の場合は故障やトラブルの可能性が出てきます。給湯器本体に対する保証期間が10年の場合もあるため、万が一、つけっぱなしによりトラブルが発生した場合は、実費で修理するか買い替えなければなりません。
バランス釜タイプの給湯器は火災リスクあり
バランス釜タイプとは、浴槽の横に設置してお湯を沸かす風呂釜のことです。浴槽に溜めたお湯をバランス釜で沸かしてお湯にするため、つけっぱなしにすると種火がついたままになります。そのため、ガス代がかかるほかに火災のリスクも高くなる傾向があります。
給湯器はつけっぱなしではなく都度オン・オフだと壊れるの?
給湯器は、使用するたびに消したりつけたりするほうが待機電力の節約になりますが、毎日リモコンをオン・オフにすることや、センサーなどが壊れる原因になりやすいです。
給湯器の負担がかかり故障リスク、寿命が縮まる可能性あり
特にリモコンはボタンで操作することがほとんどなので、頻繁に切り替えると寿命を早めたり接触不良を起こしたりすることも考えられます。とはいえ、数日旅行に行くときや、寝ている間などのように、長時間誰もお湯を使わないときにオフにすることは、待機電力の節約につながります。
給湯器のコンセント(電源)を抜くのはダメ!凍結防止機能が働かない!
給湯器を使用するたびにオン・オフする場合は、給湯器のコンセント(電源)から抜いてしまうのは避けてください。給湯器には、凍結防止機能(凍結予防ヒーターや自動ポンプ運転など)が搭載されており、コンセントから抜いてしまうとこれらも解除されてしまいます。
特に冬場などは、配管内の水が凍結して、給湯器の故障や配管の劣化などのトラブルになるリスクを高めてしまうからです。
まとめ
給湯器は、つけっぱなしでも日常生活において大きな問題はありません。むしろ、すぐにお湯が使えることや、凍結防止などの機能面でもメリットがあります。もしも、出張などで家をあけることが多い場合や、1日の中で1時間程度しかお湯を使わないといった生活なら、長時間使わない時間のみ、リモコンをオフにすることはOKです。
しかし、節約のためにコンセントから抜いてしまうと、給湯器の凍結防止機能まで解除されてしまうため、絶対に抜かないよう注意が必要です。給湯器の電気代は年間でも大きな負担になりにくいので、必要に応じてオン・オフを切り替えることをおすすめします。